近赤外線吸収材料は、高い可視光透過性と近赤外線に対する強い選択吸収を兼ね備えています。例えば窓材に適用することで、十分な明るさを保ちながら太陽光に含まれる近赤外線のエネルギーを効率よくカットし、室内の温度上昇を大幅に抑える効果が得られます。
太陽光は紫外線(UVC:~290nm、UVB:290~320nm、UVA:320~380nm)、可視光線(380~780nm)、近赤外線(780~2500nm)、中赤外線で構成されています。光線 (2500 ~ 4000 nm)。そのエネルギー比率は紫外線7%、可視光線47%、近・中赤外線46%です。近赤外線(以下、NIRと略します)は、波長が短いほど放射強度が強く、皮膚に浸透して発熱効果が高いため、「熱線」とも呼ばれます。
窓ガラスを日射から遮蔽するためには、一般的に熱線吸収ガラスや熱線反射ガラスが使用されます。熱線吸収ガラスは、ガラスに練り込まれた鉄(Fe)成分などを近赤外線で吸収させたもので、安価に製造できます。ただし、材質特有の色調があるため、可視光透過性は十分に確保できません。一方、熱線反射ガラスは、ガラス表面に金属や金属酸化物を物理的に形成することで日射エネルギーを反射しようとします。しかし、反射波長は可視光にまで及ぶため、見た目のぎらつきや電波障害の原因となります。可視光透過率が高く、電波を遮断しない高性能太陽光遮蔽ITOやATOなどの透明導電体をナノファインケミカルに分散させると、図1のような透明プロファイルと電波を利用した近赤外選択吸収膜が得られます。波の透明度。
太陽光の遮蔽効果は、日射熱取得率(ガラスを通過する正味太陽光エネルギーの割合)または厚さ3 mmの透明ガラスで正規化した日射遮蔽率によって定量的に表されます。
投稿時間: 2021 年 12 月 22 日